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技術革新を目指すスピリットが共鳴する

 

正直なところ、2015年のF1シーンは残念だったという日本人は多いのではないだろうか。伝説のコンビ、マクラーレンとホンダが再びタッグを組み、ジェイソン・バトンとフェルナンド・アロンソという2人のドライバーズチャンピオン経験者がハンドルを握るという黄金の体制だったのに………。2016年こそ、期待に応える結果を出してくれるだろうと信じたい。

そんなマクラーレン・ホンダに関して、時計ファンに朗報がもたらされた。今や飛ぶ鳥を落とす勢いのリシャール・ミルが、マクラーレン・ホンダとのパートナーシップを締結したというのだ。それも10年におよぶ長期契約であり、両者の不退転の決意が伺える。

マクラーレンは、1966年の創設以来、優勝182回を数え、コンストラクタータイトル8回、ドライバータイトル12回を獲得した名門中の名門だ。ホンダ・エンジンを搭載し、アイルトン・セナ、アラン・プロストを擁しての黄金時代を思い出すファンも多いだろう。2015年はそのホンダのエンジンを再び搭載し、16年こそはの思いも強い。

一方のリシャール・ミルは、老舗揃いのスイス時計界にあって、新興勢力である。しかし、2001年の創業以来、その時計作りはファンのドギモを抜き続けてきた。“時計のF1”を標榜し、その素材使いは常に最先端を行くものだった。斬新な耐衝撃構造で、驚くべき耐久力を発揮するトゥールビヨンなどのコンプリケーションを次々と生み出した。モータースポーツへの造詣も深く、ついに本格的なF1参戦となった。

リシャール・ミル氏は「1981年、コンストラクターとしてマクラーレンがフォーミュラ1に初めてオールカーボンファイバー製のモノコックを導入した時のことを鮮明に覚えています。テクノロジーは、当時も現在も、スポーツに革命を起こすのです。それから数年後、腕時計のムーブメントとケースの地板に同じ技術的解決法、カーボンファイバー製構造を採用しました」と自らの技術開発の歩みと、マクラーレンとの共通性を強調。